セルフホワイトニングの歴史|歯科の漂白から現在までを年表で解説

「セルフホワイトニングの歴史」のタイトル画像 市場・業界動向

結論:歯を白くする方法は、歯科医師が過酸化物を使って行う「漂白」から始まり、日本では1998年にオフィスでの漂白が認可されたあと、歯科医院の外で利用者が自分で表面の着色汚れをケアする「セルフホワイトニング」が広がりました。この記事では、資料で確認できる出来事だけを年表にまとめ、セルフと歯科の位置づけがどう整理されてきたかを解説します。

ネット上には「〇年に誕生」「〇店舗に拡大」といった説明が多くありますが、出どころを確かめられないものも少なくありません。ここでは、論文や公的機関の資料で確認できた事実に限って紹介します。

年表で見るホワイトニングの歩み

時期出来事出典
1980年代半ばそれまで「漂白(ブリーチ)」と呼ばれていた処置が「ホワイトニング」と呼ばれるようになり、患者の間で広まった日本レーザー医学会誌の総説
1992年過酸化水素を使う歯科の漂白法の歴史・安全性と、マウスピースを使って自宅で行う方法(ナイトガード法)の応用をまとめた総説が発表されるQuintessence International
1998年日本でオフィスブリーチ(歯科医院での漂白)が認可されるジーシー・サークル掲載の臨床報告
2013年セルフホワイトニング専門店「ホワイトニングバー」創業運営会社
2019年日本歯科審美学会が、歯のホワイトニングの説明と同意に関する指針をウェブサイトで公開日本歯科審美学会
2020年2月国民生活センターが「セルフエステ」の契約は慎重に検討するよう注意喚起国民生活センター
2024年7月国民生活センターが、セルフエステの中でも特にセルフホワイトニングの相談が増えているとして注意喚起国民生活センター
2025年4月厚生労働省が、過酸化水素を含むホワイトニング材を歯科医師の診察と判断のもとで交付することに関する照会に回答厚生労働省

歯科での「漂白」が先にあった

歯を白くする方法は、もともと歯科医師が過酸化水素などの薬剤を使って行う「漂白」として発展してきました。1980年代半ばには「ホワイトニング」という呼び方が広まり、患者にとって身近な言葉になったとされています。

1990年代初めには、歯科医院で行う方法に加えて、歯科医師が作ったマウスピースに薬剤を入れて自宅で行う方法についても、歴史や安全性を検討した総説が発表されています。現在の「オフィスホワイトニング」「ホームホワイトニング」という2つの方法の土台は、この頃までにできていました。

日本でのホワイトニング材の認可

日本では1998年にオフィスブリーチが認可されたと、歯科医師による臨床報告に記されています。その後、ホーム用の材料も使われるようになり、2025年の総説では、国内で承認されているホワイトニング材はオフィス用5製品、ホーム用8製品(販売終了を除く)と紹介されています。

これらのホワイトニング材は医療機器として扱われ、使うかどうかは歯科医師が患者を診察して判断します。2025年4月の厚生労働省の回答でも、歯科医師が診察し、過酸化水素の使用が患者に適するかを判断する点が重視されています。

学会の指針で整理されたこと

歯科のホワイトニングが広く行われるようになると、患者への説明のしかたも整えられていきました。日本歯科審美学会は、歯のホワイトニングの説明と同意に関する指針を2018年に理事会で承認し、2019年にウェブサイトで公開しています。

この指針では、ホワイトニングを行う前に歯の変色の状態を確認することが示され、たとえば次のように整理されています。

  • 加齢による黄ばみや軽度の歯のフッ素症などは、ホワイトニングの対象として挙げられている
  • テトラサイクリン系抗菌薬による変色は程度で分けられ、重いものは対象外とされている
  • 金属イオンによる変色は対象外とされている

つまり歯科のホワイトニングは、歯科医師が変色の原因と程度を見たうえで、行うかどうかを判断するものとして位置づけられています。

セルフホワイトニングの広がり

歯科医院の外では、利用者自身が専用の液やジェルを歯に塗り、ライトを当てるセルフ形式のサービスが広がりました。過酸化物を使う漂白は歯科医師の判断が必要なため、セルフホワイトニングで扱うのは過酸化物を含まない材料で、目的は歯の表面の着色汚れのケアです。スタッフは口の中に触れず、利用者が自分で操作します。

セルフホワイトニングの店舗が全国でいつ頃からどれだけ増えたかを示す公的な統計は、確認できた範囲では見当たりません。この記事では、店舗数や利用者数の推移についての数字は載せていません。

当サイトを運営する株式会社ピベルダは、2013年創業のセルフホワイトニング専門店「ホワイトニングバー」を運営しています。

※ホワイトニングバーは当サイトの運営会社(株式会社ピベルダ)の自社サービスです。

消費者保護の動き

セルフ形式のサービスが広がるにつれて、契約に関する相談も寄せられるようになりました。国民生活センターは2020年2月、事業者が機器と施設を用意し、消費者が自分で機器を操作する形態を「セルフエステ」と呼び、契約は慎重に検討するよう呼びかけました。

2024年7月には、セルフエステの中でも特に「セルフホワイトニング」に関する相談が増えているとして改めて注意喚起を行い、自分で機器を使う形態は一般にクーリング・オフができないとされていること、契約期間や違約金の有無を契約前に確認することなどを助言しています。

現在の位置づけ:セルフと歯科の違い

項目セルフホワイトニング歯科のホワイトニング(オフィス・ホーム)
目的歯の表面の着色汚れのケア歯の漂白
過酸化物使わない使う(医療機器)
誰が行うか利用者自身歯科医師・歯科衛生士、またはその指示に沿って利用者
歯科医師の診察なしあり

近年は、歯科医師のオンライン診療を受けたうえで自宅で医療ホワイトニングを行う形も出てきています。運営会社のピベルダも「どこでもホワイトニング」として提供しています(自社サービス)。

これから利用する人が押さえたいこと

歴史をふまえると、ホワイトニングを選ぶときに確認したいのは「何を目的に、誰の判断で、どんな材料を使うか」です。

  • 気になるのが表面の着色汚れか、歯そのものの色かを考える(分からなければ歯科で確認する)
  • 過酸化物を使う方法は、歯科医師の診察を受けて行う
  • セルフホワイトニングは表面の着色ケアであり、歯の内部の色や差し歯・詰め物の色は変わらない
  • コースや回数券を契約する前に、契約期間・違約金・解約条件を確かめる
  • 痛みやしみ、歯ぐきの異常があれば使用を中止して歯科医師に相談する

ホワイトニングを試してみたい方へ

※ホワイトニングバーとどこでもホワイトニングは、当サイトの運営会社(株式会社ピベルダ)のサービスです。

よくある質問

Q. 日本で歯科のホワイトニングが認められたのはいつですか?

A. 歯科医師による臨床報告では、国内でオフィスブリーチが認可されたのは1998年とされています。

Q. セルフホワイトニングと歯科のホワイトニングは何が違いますか?

A. セルフは利用者自身が過酸化物を含まない材料で歯の表面の着色汚れをケアするもの、歯科は歯科医師の診察のもとで過酸化物を使って歯を漂白するものです。

Q. セルフホワイトニングの店舗数はどのくらいですか?

A. 全国の店舗数を示す公的な統計は確認できませんでした。数字を見かけたときは、調査の出どころを確かめてください。

Q. セルフホワイトニングの契約で気をつけることは?

A. 国民生活センターは、契約期間や違約金の有無を契約前に確認し、急かされてもその場で決めないよう助言しています。困ったときは消費者ホットライン188に相談できます。

Q. 「ホワイトニング」という言葉はいつから使われていますか?

A. 日本レーザー医学会誌の総説では、それまで「漂白(ブリーチ)」と呼ばれていた処置が、1980年代半ばから「ホワイトニング」と呼ばれるようになったと紹介されています。

参考資料

執筆:ホワイトニング総研編集部(株式会社ピベルダ) 情報の確認日:2026年10月29日