セルフホワイトニングは安全?法律上の位置づけと利用前の確認ポイント

「セルフホワイトニングは安全?法律上の位置づけと利用前の確認ポイント」のタイトル画像 トラブル・規制関連

「セルフホワイトニングは体に害はないの?」「法律的に大丈夫なサービスなの?」という不安に、公的機関の資料をもとに答えます。結論から言うと、セルフホワイトニングは利用者が自分で歯の表面の着色汚れをケアするサービスで、歯科医師の判断が必要な過酸化物(過酸化水素など)は使わない形で行われます。一方で、スタッフは歯科医師ではなく口の中の状態は確認されないため、自分の歯の状態と、店舗の説明・契約条件を利用前に確かめておくことが安全につながります。

セルフホワイトニングとはどんなサービスか

セルフホワイトニングは、店舗で用意された専用のジェルを利用者が自分で歯に塗り、照射器の光を当てて、歯の表面に付いた着色汚れをケアするサービスです。歯科医院で行うホワイトニングとは目的も仕組みも違うため、まず両者の違いを押さえておきましょう。

項目セルフホワイトニング歯科医院などの医療ホワイトニング
目的歯の表面の着色汚れのケア歯そのものの色を漂白する
使う材料過酸化物を含まないジェル(店舗・製品による)過酸化水素・過酸化尿素などを含む材料
誰が行うか利用者本人歯科医師・歯科衛生士、または歯科医師の指示のもと本人
口の中の診査行われない歯科医師が行う
歯の病気への対応できない(気になる症状があれば歯科へ)必要に応じて先に治療する

厚生労働省の歯科口腔保健サイト「iiha」のコラムでは、コーヒーや紅茶などの着色は歯科医院のクリーニングで落とせるものの、戻せるのは歯本来の色までで、歯そのものの色を白くするには過酸化尿素や過酸化水素を含む剤で漂白する医療ホワイトニングが必要で、歯科医師の処方が要ると説明されています。セルフホワイトニングで期待できるのは、表面の着色汚れのケアまでと考えてください。方法ごとの詳しい違いは「セルフホワイトニングと歯科ホワイトニングの違い」で比較しています。

法律上の位置づけ:利用者として知っておきたい3つのこと

セルフホワイトニングの安全性を考えるうえで、法律や行政の考え方から利用者が押さえておきたいのは次の3点です。

1. 過酸化物を含む歯科用の材料は、歯科医師が判断して使うもの

厚生労働省は2025年4月18日付で、歯科医院で歯科医師が診察し、過酸化水素入りのホワイトニングジェルを渡して、患者が自分で塗って光を当てる事業についての照会に回答しています。回答では、そのジェルを「歯科学的配慮が必要な過酸化水素が含有された医療機器」と位置づけ、歯科医師が診察のうえで使用が適当かを判断して渡すことを前提に考え方を示しています。つまり、過酸化物を含む歯科用のホワイトニング材は、歯科医師の判断を経ずに店舗が来店客に使わせるものではありません。

2. 「自分で行う」形がセルフの前提

同じ回答では、一般論として、歯科医業にあたるおそれのある行為であっても、自分の体に自分で行う場合は歯科医師法第17条に違反しないと考えられるとしています。セルフホワイトニングが「利用者が自分で塗り、自分で照射する」形をとっているのはこのためです。利用者の立場から見ると、スタッフが口の中に触れたり、ジェルを塗ったり、器具で汚れを取ったりしないのが通常の形だと覚えておくと、店舗の運営が適切かどうかを判断する手がかりになります。

3. 歯や歯ぐきの状態は誰も診てくれない

セルフホワイトニングの店舗では、歯科医師による診査は行われません。むし歯や歯周病があっても、店舗で見つけてもらえるわけではありません。「医療ではない」ということは、手軽に利用できる反面、自分の口の状態は自分で把握しておく必要がある、ということでもあります。

店舗側がどのような法律を守って運営する必要があるかは、事業者向けの記事「セルフホワイトニングサロンで医療機器は使える?薬機法・歯科医師法から見るできること」で詳しく解説しています。

利用前に確かめたい自分の歯の状態

セルフホワイトニングは過酸化物を使わないケアですが、口の中に気になる症状がある場合は、利用の前に歯科で相談するほうが安心です。iihaのコラムでは、医療ホワイトニングについて、事前にむし歯や歯周病を治療しておくのが理想的で、日頃から歯科医師や歯科衛生士に口の状態を見てもらうことが大切だとされています。セルフの場合も、次のような状態に心当たりがあれば、先に歯科医院を受診しましょう。

  • 歯が痛む、冷たいものや熱いものが強くしみる
  • 歯ぐきが腫れている、歯みがきのたびに出血する
  • 歯に黒い部分や穴がある、詰め物が取れかけている
  • 神経を取った歯だけが黒っぽい、歯全体が均一に灰色っぽいなど、表面の汚れとは違う変色に見える
  • しばらく歯科健診を受けていない

また、差し歯・詰め物・被せ物などの人工物は、セルフでも医療でも色が変わりません。前歯に人工物がある人は、ケア後の見た目の差も含めて考えておきましょう。妊娠中の人や持病がある人、体調に不安がある人は、利用してよいかを店舗だけで判断せず、かかりつけの医師や歯科医師に相談してください。

店舗で確かめたい説明・表示・衛生

セルフホワイトニングの店舗を選ぶときは、料金だけでなく「何を使い、どう説明しているか」を確かめることが安全につながります。初回の来店前や体験時に、次の点を見たり聞いたりしてみてください。

確かめること見るポイント・聞き方の例
使うジェル「このジェルには過酸化水素などの過酸化物は入っていますか」と聞き、成分の説明を受けられるか
効果の説明歯の表面の着色汚れのケアであると説明しているか。「歯科と同じ」「漂白」「必ず〇段階白くなる」など、効果を断定・約束する説明をしていないか
スタッフの関わり方手順の説明は口頭や見本で行い、スタッフが口の中に触れたり、ジェルを塗ったりしないか
衛生口に入れる器具やジェルが一人ずつ用意されているか、使い回しをしていないか、ブースや照射器の清掃をどう行っているか
照射時の注意光を目に直接当てない、照射時間を守るなど、使い方の注意を事前に説明しているか
体調不良時の対応痛みや違和感が出たら中止すること、歯科の受診を勧めることが案内されているか

セルフホワイトニング店の衛生管理について、公的機関が店舗向けの統一基準を示した資料は、今回確認した範囲では見当たりませんでした。だからこそ、気になる点は遠慮なく質問し、納得できる答えが返ってくる店舗を選ぶことが大切です。質問に答えられない、説明があいまいなまま契約を急がせる、といった店舗は避けたほうがよいでしょう。

契約で気をつけたいこと

安全性とあわせて確かめたいのが契約条件です。国民生活センターは2024年7月31日に「セルフエステ」の契約トラブルについて注意を呼びかけ、2023年度は特にセルフホワイトニングの相談が大きく増えたと公表しました。2025年7月22日には、セルフホワイトニングの契約トラブルに絞った注意喚起も出しています。公表された事例には、無料体験のつもりで来店したところその場で月額契約を求められた、「今日だけ」と言われて回数券を買った、といったものがあります。

国民生活センターは、自分で機器などを使う「セルフ」の施術は、一般にクーリング・オフできないと案内しています。利用前に次の点を確かめ、その場で決めずに持ち帰って考えることをおすすめします。

  1. 体験・初回料金の条件(体験だけで帰る場合も同じ料金か)
  2. 月額制や回数券の総額、最低利用期間、有効期限
  3. 途中でやめる場合の違約金・返金の条件
  4. 契約内容が書面や画面の控えで手元に残るか

相談の具体的な事例や、困ったときの相談先は「ホワイトニングの消費者トラブル|確認したい点と相談先」で詳しくまとめています。

利用中・利用後に異変を感じたら

ケアの途中で痛み、強いしみ、歯ぐきのひりひり感などを感じたら、無理に続けずにすぐ中止し、店舗のスタッフに伝えてください。症状が続く場合は、自己判断せずに歯科医院を受診しましょう。受診するときは、いつ・どの店舗で・何を使ったか、どんな症状がいつから出ているかをメモしておくと、歯科医師に状況を伝えやすくなります。

体の症状は歯科医院へ、契約や返金の問題は消費者ホットライン「188(いやや!)」へ、と相談先を分けて考えると整理しやすくなります。188に電話すると、住んでいる地域の消費生活センターなどの窓口を案内してもらえます。

どこで試せるか・医療ホワイトニングとの使い分け

表面の着色汚れのケアが目的で、口の中に気になる症状がない人は、セルフホワイトニングを手軽な選択肢として考えられます。一例として、当サイトの運営会社は、2013年創業のセルフホワイトニング専門店「WhiteningBAR(ホワイトニングバー)」を運営しています。公式サイト経由の初回は2,200円〜(税込)で、料金や店舗、使っているジェルの説明は公式サイトで確認できます。

※WhiteningBARは当サイトの運営会社(株式会社ピベルダ)の自社サービスです。

歯そのものの色を明るくしたい場合や、むし歯・歯周病・強い知覚過敏が気になる場合は、歯科医院で相談するのが確実です。歯科医師の診査のもとで、医療ホワイトニングが向いているか、先に治療が必要かを判断してもらえます。

ホワイトニングを試してみたい方へ

※ホワイトニングバーとどこでもホワイトニングは、当サイトの運営会社(株式会社ピベルダ)のサービスです。

よくある質問

セルフホワイトニングは違法ではないのですか?

セルフホワイトニングは、過酸化物を含まないジェルを使い、利用者が自分で塗って光を当てる形で行われます。厚生労働省の回答では、歯科医業にあたるおそれのある行為でも、一般論として自分の体に自分で行う場合は歯科医師法第17条に違反しないと考えられるとされています。スタッフが口の中に触れる、過酸化物を含む歯科用の材料を使わせるといった運営は、この前提から外れます。

セルフホワイトニングで歯が傷むことはありますか?

セルフホワイトニングは歯を漂白するものではなく、過酸化物を使わないケアです。ただし、口の中の状態は店舗で確認されないため、むし歯や歯周病、強いしみなどがある人は先に歯科で相談してください。利用中に痛みや違和感が出たら中止し、続く場合は歯科を受診しましょう。

スタッフに歯の状態を見てもらえますか?

セルフホワイトニングの店舗のスタッフは歯科医師ではないため、むし歯や歯周病の有無を判断することはできません。歯の状態が気になる場合は、歯科医院で診てもらってください。

セルフホワイトニングの契約はクーリング・オフできますか?

国民生活センターは、自分で機器などを使う「セルフ」の施術は一般にクーリング・オフできないと案内しています。契約前に、体験の条件、総額、最低利用期間、違約金を確かめ、その場で決めずに検討しましょう。困ったときは消費者ホットライン188に相談できます。

医療ホワイトニングとセルフ、どちらが安全ですか?

目的と仕組みが違うため、一概には比べられません。医療ホワイトニングは歯科医師が口の中を診たうえで過酸化物を使って漂白し、知覚過敏などが起こることもあるため歯科医師の管理のもとで行います。セルフは過酸化物を使わない表面のケアですが、口の中の診査はありません。自分の目的と歯の状態に合わせて選び、迷う場合は歯科医師に相談してください。

ホワイトニングを受ける前に読みたい記事

参考資料

執筆:ホワイトニング総研編集部(株式会社ピベルダ) 情報の確認日:2026年11月4日